こんにちは、夫婦でFIREを目指している現役サラリーマンの夫@社畜夫婦です。
さて今回は支出の見直しについてお話します。
皆さんは、なぜFIREを目指す際に支出の見直しが大切だと思いますか?
さっさと投資してガンガンお金増やせばいいじゃん、と思いませんか?
今回は皆さんと一緒にFIREを目指している私たち社畜夫婦が、なぜ支出の見直しが大切なのかについて述べたいと思います。
この記事を読めば、
・FIREにおいて、いかに「支出見直し」することが簡単&一石二鳥なのか
・社畜夫婦の支出の見直し方(参考になれば幸いです)
が分かります。
その前にFIREを目指すにあたって、FIREにはいくら必要?どうやって達成するのか?については、以下の記事をご覧ください。
FIREでなぜ支出の見直しを行うの?
理由①投資で利益を得るより簡単
皆さん、FIREを目指すうえで投資はしますよね。
仮に年利を4%とした場合、120万円を投じると年間4.8万円(月換算4千円)の利益になります。
※税金考慮しない場合
一方、年間4.8万円(月換算4千円)の支出をカットすると、その分家計に利益が生まれることと等しくなります。
そしてその利益は、投資資産120万円を年利4%で運用して得られる運用益と同じ金額になります。
つまり支出カットした金額を資産運用益に換算して計算してみるのです。
・支出を下げずに毎月10万円を確保して投資資金を貯める(10万円×12か月=120万円)
・毎月の支出を4千円カットする
この二つがほぼ同じ結果を得られるとしたら、どちらが簡単にできそうと感じるでしょうか?
投資をしたことが無い人にとっては、前者の方がお金の面でも精神的な面でもハードルが高いはずです。
その分後者は、生活を少し見直すだけで出来そうに思えませんか?
そして今日からすぐにでも始められることです。
理由②FIREへ近づく加速剤になる
上で述べたように支出を減らすことができれば、この二つの側面からFIRE達成までの加速剤になります。
・FIREに必要な資産額が少なくて済む
・その資産額に到達する期間が早くなる
詳しく見ていきます。
FIRE目標資産が少額で済む:
FIRE目標金額の算出根拠に、年間支出が使われているためです。
年間支出 < 資産から得られる利益収入
という状態を作るためには年間支出の25倍の資産額が必要という計算式があるので、上の例でいくと毎月4千円支出を減らすことが出来れば、FIRE目標資産は120万円少なくて済みます。
資産額に到達する期間が早くなる:
これは単純計算で、支出カットした月4千円は家計の利益として浮きますから、投資に回すことが出来ます。
そうすれば資産を貯めるスピードが速まります。
そのことによって、FIREまでの期間を短縮することに繋がるという訳です。
資産額が少なくて良い&FIREまでのスピードが加速するという、まさに一石二鳥ですね。
支出の見直しはどうやる?社畜夫婦の実例
例にもれず、私たち社畜夫婦もFIREを目指す第一歩として支出の見直しを行いました。
どのような見直しを行ったのか、ご紹介します。
なお、一部は日本へ帰国しないと実践できないことがあるので、2022年末時点での見込みを含んでいることはご了承ください。
①生活費を基礎/贅沢に分けて見直す
まずは支出のうち、住居費と社会保険料と税金は除いた「生活費」を見直しの対象としました。
※除いた理由:これらはあらかじめ「FIRE後の予算」という形で設定できるため
また、私たちはマイホームも購入しておらず、車も持っていません。
その前提でお読み頂ければと思います。
そして生活費の見直しにあたっては、2段階で行いました。
【1段階目】
固定費と変動費に分けて、固定費を削減
【2段階目】
固定費と変動費の中をそれぞれ、更に基礎費と贅沢費と分け、まんべんなく削減
詳しく見ていきます。
1段階目:固定費削減
下の図は、実際の私たちの生活費の例の一部です。
このように固定費と変動費に分けたのち、まずは一般的に王道といわれる固定費を削減しました。
繰り返しですが、住居費は削減対象外とします。
理由としては、サラリーマンのうちは会社からの家賃補助があるので削減の意味がないうえに、FIRE後の住居費は上で述べた通りです。
実際の削減例)
・格安スマホにする
・インターネット無料のマンションに住む
※今は海外なので、日本帰国後に実践予定
・動画配信サブスクの解約
2段階目:基礎費と贅沢費に分けて更なる削減
次のステップとして下の図のように、項目を基礎費と贅沢費に分けて整理しました。
そしてこの4事象から、まんべんなく更に削減をしました。
基礎費と贅沢費に分ける際のポイントはこの通りです。
基礎費・・・この支出項目が無いと、人としての生活が成り立たない
例:光熱費、生活消耗品、最低限の食費、被服の必需品(下着など)
贅沢費・・・これは無くても生活はしていけるが、あると自分の幸福度上がる
例:テレビ(NHK受信)、外食、旅行、被服(おしゃれ着)
この分け方は、支出を見直す優先順位が分かりやすいのがポイントだと思っています。
固定費/変動費だけですと、例えば食費はまるっと変動費に入ってしまいます。
そうすると単純に食費を減らそうとなって、どこまで削れば良いのかが分からない、必要以上に削って苦しい思いをすることになり兼ねません。
ただこの分け方であれば、まずは贅沢費分の外食費を削ってみよう、必要なら基礎費にあたる食費も削ってみよう、という風に自分の気持ちと相談しやすくなると思います。
②幸福を感じるものは削減しない!
見直しにあたって私たちが念頭に置いたことは、自分達にとって「我慢」を伴う節約はしない!ということです。
※代替はOK
すなわち贅沢費に入る項目でも、それを削ることで自分の幸せがそがれてしまう、苦痛と感じてしまう項目については減らさない、ということです。
「我慢」を伴う節約は長続きしませんし、何より幸せを感じづらいです。
FIRE資産が貯まるまでの期間も長いですし、FIRE後の人生も長いです。
いつかどこかで、「自分はなんでこんな我慢してるんだろう」と虚しくなって後悔してしまうかもしれません。
せっかく人生を豊かにしたいと思ってFIREに取り組んだのに、本末転倒なことになり兼ねないと思ったのでこうしました。
例えば:
・夫婦二人外食は幸せを感じるので辞めない
→けど、頻度を減らしても幸福度が下がらないのでそうする(週2回→1回)
・お酒が大好きだから、毎日の晩酌でビール2本飲みのはやめない
→けど、安い第三のビールでも味が好きなものがあるのでそっちに変える
・旅行が好きなので、引き続き年に2回旅行に行きたい
※実際は1回しか行かない年もあるが、予算は削らない
このように、贅沢費でも減らしたくないものは減らさない。
とはいえ、項目丸ごと「聖域」とするのではなく、幸福度が下がらない程度に及第点を探ることで、自分らしい生活を保つことは必要だと思います。
(探った結果、何も譲れない「聖域」も合って良いとは思います。そうたくさんは無いはずです)
③特に価値を感じないモノは思い切り削る
その代わりですが、固定/変動、基礎/贅沢にかかわらず、自分たちが価値を特に感じないもの、我慢だと感じないこと、だから継続できることであればとことん削ります。
例えば社畜夫婦の場合:
・格安スマホにする
・インターネット無料のマンションに住む
・動画配信サブスクの解約
・私(夫)は美容室に行かず、妻に散髪してもらう
※海外の美容室でうまく散髪して貰えず、妻に散髪して貰ったが仕上がりに満足しているので継続
・生活消費材は楽天市場のキャンペーン時にまとめ買いする
・コンビニでの思い付き買い食いはやめて、毎週行くスーパーでまとめ買い&持ち歩く
こういうところで意外と支出は削れるものです。
自分が思うよりも自分のこだわりポイント(価値を感じること・もの)って案外少ないのですが、いかにそこを正確に分析できるかがカギになると思います。
自分のこだわりポイントが分からない場合は、まずは試しに思い切りガッと削った生活をしてみて、これは嫌だなと思ったものから少しずつ元に戻してく、という方法もお勧めです。
④ミニマリズムを取り入れる
一つ上の考え方と被りますが、これは私がかねてより個人的に導入していたのですが、支出の見直しにあたって妻にも勧めて適用範囲を広げました。
妻が実際に感じたミニマリズムのメリットについては、こちらの記事をご覧下さい。
ミニマリズムはFIREとすごく相性が良いと思っています。
なぜなら、
1.まず少ないモノで暮らすことで広い家に住む必要がなくなるので、賃料を安くできます。
2.そして一番は、支出がコントロールしやすくなる点です。
具体的には:
ミニマリズムにおいては、ただやみくもに物を減らす・断捨離するということではなく、自分が気に入ったもの・必要な量だけを持つ考え方です。
なので幸福度も保ちやすく、さらにその量を維持するために、何となく買うことや、衝動買いをしなくなります。
家にある物は全て使っていて、何が何個あるのかすべてを把握できるようになり、結果的に支出も減ってコントロールが出来るようになります。
例えば:
妻は洋服がとても好きです。
<Before>
・洋服:会社服/プライベート服/近所服/部屋着×春/夏/秋/冬の組合せで保持
・インナー類:春/夏/秋/冬でそれぞれ数種類(冬でいえばヒートテックと極暖のように)
このように服が多く、自分でも何枚の服を持っているか把握しておらず、年に1度しか着ない服も当然ながらありました。
これを二人で一緒にミニマル化しました。
<After>
・洋服:シチュエーションを統合(会社服とプライベート服、近所服と部屋着を統一)
・インナー類:種類を季節で固定(冬:ヒートテック、夏:タンクトップ)
※且つ季節は二分(春夏/秋冬)し、温度調整は上に着るもので行う
・洋服の各ジャンルに上限枚数を設ける
この結果、四季ごとに衣替えが必要だった妻の洋服は、全てがクローゼット内に収まるまでに減りました。
またジャンルごとの上限枚数内で今後は入れ替えていくことになるので、支出の削減にプラスしてコントロールもしやすくなりました。
ここでも大事なポイントなのが、妻にとって「我慢」じゃない範囲、つまり「自分のこだわりポイント」を守った範囲でミニマル化する事です。
とはいえ、こういった断捨離行為=今あるものが減っていくということなので、はなから「我慢」として受け止めやすいですよね。
妻の場合も同じで、最初から泣き出しそうなくらい悲しがっていましたが、徐々に1枚洋服を減らすごとに資産が●●万円増える!ということと天秤にかけながら、「自分のこだわりポイント」を探していました。
結果残った洋服は全てお気に入りの一軍で、上限枚数内なら今後も我慢することなく好きな洋服を買って良いのですから、終わってみれば幸福度が上がった、と妻は語っていました。
洋服への愛着も増したようで、お手入れも、より丁寧にするようになりました。
このあたりのもう少し詳しい考え方は、また別の機会に記事にしたいと思います。
3.管理する手間も省けます。
妻の例で言えば衣替えの必要がなくなったこともそうですが、
例えば:
・バスタオル・バスマットを廃止して、家の全てをフェイスタオルで統一
しました。
最初はかなり抵抗あったのですが、試してみて嫌だと思ったら元に戻そうと実験した結果、定着しました。
これは絶対に嫌だという「こだわりポイント」のつもりでしたが、試したらそうでもありませんでした。
機械的に洗濯したタオルを所定の場所に配置していくだけで良くなり、一切考える必要がなくなって管理が楽になりました。
まとめ
今回は、どうしてFIREを目指すうえで支出の見直しが大切か、について説明しました。
結論:
・投資で利益を得るより簡単
支出をカットした分を資産換算する(例:月4千円カット=120万円の年利4%での運用益)
支出を下げないでその資産を貯めることより、支出カットの方が簡単
・FIREへの加速剤になる
貯める資産も少なくて済む
カットした分を投資に回せば、貯まるスピードも上がる
また社畜夫婦の支出見直し方法もお伝えしました。
結論:
・生活費を基礎/贅沢に分けて見直す
固定/変動と分けるだけより、見直しポイントの優先度が見えやすい
・幸福を感じない節約はしない!
「我慢」しない削り方で生活の幸福度を下げない。我慢は続かない
・価値を感じないモノは削る
自分が価値を感じるポイントは意外と少ない、それを知ることにも繋がる
考えても分からない場合は、思い切り削ってみる。嫌と思えば少しずつ戻していく
・ミニマリズムを取り入れる
自分が本当に必要なもの、必要な量に絞ることで広い家が必要なくなる(家賃下げられる)
+支出がコントロールしやすくなる
モノを統一・統合することで管理コストも減らせる
私たち社畜夫婦はこれらのやり方で、約4割の生活費を削減できる見込みです。
(帰国しないと実践できないものもあるので、見込みとしています)
したい贅沢もして、痛くないところを削ってミニマルに生活する、むしろ自分で生活をコントロールしている気分を感じられて以前より満足度があがりました。
支出見直しのやり方は様々あるかとは思いますが、やはり「我慢」はしない事が大切かと思います。
何のために支出を見直すのか、その目的がFIREであること、そしてFIREする目的も常に見失わないようにしましょう。
皆さんの支出見直しのご参考になりましたら幸いです。
夫@社畜夫婦
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